前回、保湿についての記事を書きました。

今回は、前回
「尿素入りのクリームの使用とワセリンのみの使用はしない方がいい」
とお伝えしたことについて書きますね。

保湿をお願いしています。

当院では、矯正を爪と皮膚に負担なく矯正を進めるために足浴と保湿をお願いしています。

当院では高保湿ですがベタつきにくい、爪を健やかに保つネイルオイルを使用しています。
専用のものでなくても、保湿できるものであれば（例えば普段お使いになっているハンドクリームやボディ用のオイル等）どんなものでもいいです。

保湿剤について

爪周囲の保湿剤として使わない方がいいものもあります。

尿素入りクリーム

尿素とは？

生体の代謝に使われ尿中に排泄される無色無臭の有機化合物です。

尿素の働き

尿素の働きには、大きく2つあります。
・保湿作用
・柔軟作用

・保湿作用
水と尿素は非常になじみがよく、尿素は水分子と水素結合をして混じり合うことが出来ます。
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皮膚の乾燥を防いで潤いを保つことができます。

・柔軟作用
尿素分子がタンパク質分子の水素結合の間に割り込んでその構造を破壊し溶かすことにより、皮膚表面の角質を除きます。
⇩
肌をツルツルにする作用があります。

尿素の柔軟作用にはデメリットもあります

尿素の柔軟作用はタンパク質を溶かす働きなので、使い方を誤ったり、炎症があるお肌に使えばデメリットになります。
特に長期の使用、濃度が高いものの使用は、注意が必要です。

高濃度の尿素軟膏を2週間程度塗り続けると爪が抜け落ちるそうです。
（陥入爪の治療として使われることがあるようです）

出典：
【誰も知らなかった！？】ハンドクリームで使われる「尿素」の秘密
尿素のメリットとデメリットは？エイジングケアの視点から
陥入爪の治療

 

ワセリン

ワセリンとは？

原油を高純度に精製して作られた皮膚を保護する保護剤です。

ワセリンの働き

皮膚に油分による膜をつくり潤いを閉じ込めます。

ワセリンは角質層まで浸透することなく、皮膚の表面にとどまって保護膜になり、皮膚守る役割をしてくれます。

ワセリンは保湿剤と言われることも多いですが、ワセリンの働きは水分の蒸発を防ぐことで保湿を助けるものです。
皮膚を保護することはできても、皮膚に栄養や潤いを与える効果は期待できないそうです。

ワセリンにはデメリットもあります

原油を原料としたワセリンは、保湿成分や美容成分などが入っていません。
皮膚が水分を補えていない状態でワセリンを塗ると、インナードライ（一見油っぽく見えるが、角層の中は水分不足で乾燥している状態）を引き起こしてしまうこともあります。
インナードライの状態はバリア機能が低下するため、わずかな刺激にも反応してトラブルを引き起こしやすいそうです。

また、ワセリンを塗ると皮膚表面に油膜ができた状態となり、水分が蒸発しにくいので内部に熱がこもりやすくなります。
その影響で、アトピーや皮膚の状態が悪化することもあるそうです。
かゆみが強い場所や炎症が起きている場所への使用は注意してください。

出典：
使い勝手抜群！ワセリンを顔に塗るときの正しい方法と注意点
乾燥肌にワセリンを使ってみるのはどう？
冬の肌の乾燥に保護膜を！皮膚科医師に聞いた【白色ワセリン】の上手な使い方
【薬剤師が解説】ワセリンってどんな保湿剤？便利な使い方とおすすめのワセリンをご紹介

正しい保湿をしましょう。

尿素入りのクリームの使用とワセリンのみの使用はしない方がいい理由がおわかりいただけたでしょうか。

わたしも過去に尿素入りクリームを使用していたことがありますが、そのときはデメリットを知りませんでした。

保湿剤だけではなく、どんな物事にもいい面とよくない面があります。
なぜいい効果が出るのか。
そのことがわかると、いい効果だけでなくデメリットもあることがわかり、何を選択すればいいかが自ずと見えてくると思いました。

せっかく巻き爪を矯正するのですから、早く、いい効果を出したいですよね。
爪の矯正が早く進むことを目的とした正しい保湿をしていきましょう。

※爪の硬さや変形の度合いにより個人差があります。
※あくまでも個人の感想で、効果を保証するものではありません。